メルプロジェクト公開研究会の予定:
 Public Research Seminar of the MELL Project


 メルプロジェクトの公開研究会はみなさんのご協力の下、無事全てのスケジュールを終えることができました。毎月たくさんの方々に足を運んでいただきました。どうもありがとうございました。

 メルプロジェクトでは、月に一度、公開研究会を開催しています。多様なテーマをめぐり、発表・報告・座談会・討論会などの形式でおこなわれ、外部から登壇者をお招きすることもあります。
 公開研究会はどなたでもご参加できます。参加申し込みも要りませんので、どうぞお気軽にお越しください。


■2005年度の公開研究会スケジュール

   The Schedule of Public Research Meetings of 2005 Academic Year

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 4月以降の公開研究会のスケジュールが決まりました。原則として第三土曜日、午後の開催となります。場所は東京大学本郷キャンパス、情報学環暫定アネックス二階会議室(地図⇒ http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/gnrl_info/access.html )です。

□日程
4月16日 メディア・リテラシーを内在的に批判する:メルプロジェクトのアプローチ
5月21日 メルプロジェクトの相貌(1)メディアを遊ぶ・その自明性を問いなおす
6月18日 メルプロジェクトの相貌(2)メディアを拓く・他者を理解する
7月16日 メルプロジェクトの相貌(3)ワークショップ──身体を動かす・場を創る
8月 お休み
9月17日 メルプロジェクトの相貌(4)クロスカルチャー:対話がつなぐ、回路を作る
10月22日 メディアをめぐる知識とメディアリテラシー教育:イギリス、カナダ、オーストラリア、台湾の比較文化的検討を通じて(前編)
11月26日 メディアをめぐる知識とメディアリテラシー教育:イギリス、カナダ、オーストラリア、台湾の比較文化的検討を通じて(後編)
12月17日 新聞のメディアリテラシーって!:実践の広がりと展望
1月28日 メルプロジェクトの相貌(最終回)コミュニティ/循環/公共性:パブリックな場の創造
2月18日 公開研究会

□Schedule
APR 16 Internal Critique of Media Literacy: The Mell Project Approach
MAY 21 Public Research Meeting
JUN 18 Public Research Meeting
JUL 16 Public Research Meeting
AUG   Summer Break!
SEP 17 Public Research Meeting
OCT 22 Media knowledge and media education pedagogy --- a comparative review of UK, Canada, Australia and Taiwan #1
NOV 26 Media knowledge and media education pedagogy --- a comparative review of UK, Canada, Australia and Taiwan #2
DEC 17 Public Research Meeting
JAN 28 Public Research Meeting
FEB 18 Public Research Meeting

 2005年4月以降の公開研究会は「メルプロジェクトの相貌」シリーズとなります。メルプロジェクトがこれまで4年間にやってきたことを整理してふり返り、その可能性と課題を浮き彫りにしていきます。各会に特定の「モチーフ」を配置し、それらを有機的に連関させてメルプロジェクトの全体をカバーすることになります。毎回の公開研究会にモデレーター(司会調整役)を配置します。
 詳しくは「メンバーの位相 メルプロジェクトのリ・デザイン ◆―モデレーターとモチーフについて― 『メルプロジェクトの相貌』」をお読み下さい。


[終了] ■2月公開研究会/ Public Research Seminar of January

リハーサル! メルプロジェクト・シンポジウムを予兆する (舞台裏も見せます!)

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2005年度もいよいよ終わりに近づきました。2月公開研究会は、3月4・5日 に開催するメルプロジェクト・シンポジウム2006を検討する議論の場といたし ます。シンポジウムの充実のために、メルメンバーにかぎらず、みなさまから 広くご意見をいただきたいと願っております。どうぞご参加ください。

○ 日 時 2005年2月18日(土)午後2:00〜4:30
○ 場 所 東京大学本郷キャンパス情報学環アネックス2F会議室
     http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/gnrl_info/access.html の地図を参照して下さい
○ 登壇者:メルプロジェクト・メンバー多数
  コーディネーター:水越伸
○ 概 要
 3月4日(土)、5日(日)に開催されるメルプロジェクト・シ ンポジウムの準備会合(プログラムについては別掲)。2日間にわ たって展開される各セッションの中身を概説し、議論をし、確認を しながら、課題を浮き彫りにしていきます。例年どおり、来るシン ポジウムのあり方を批判的に構想していきます。舞台裏も見せなが ら、みなさんでよりよい催しにしていければと思います。  今回のシンポジウムを通じて象徴的に活用される「カンブリアン・ システム」も、研究会の場で公開し、触って確かめられるようにす る予定です。また昨年度から議論を重ねているメディア・リテラシー の今後の方向性を指し示す「東京宣言」の文案も提示し、説明をい たします。
 今回はメルプロジェクトのメンバーがたくさん参加し、シンポジ ウムのあり方をチェックしていきます。みなさまお誘い合わせの上 どうぞお越しください。


[終了・報告] ■1月公開研究会/ Public Research Seminar of January

「メルプロジェクトの相貌」シリーズ第5回(最終回)
コミュニティ/循環/公共性:新しいパブリックな場を創造する

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1月公開研究会は、メルの5年間の活動を振り返る「メルプロジェクトの相貌」 シリーズの第5回。シリーズ最終回にふさわしく、「コミュニティ/循環/公 共性」という広がりのあるテーマに多くの参加者が集まりました。登壇者のお 話は多岐にわたり、多様な意見が飛び交う場となりました。

○ 日 時 2006年1月28日(土)午後2:00〜5:30
○ 場 所 東京大学本郷キャンパス情報学環アネックス2F会議室
     http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/gnrl_info/access.html の地図を参照して下さい
○ 登壇者  報告:小川明子(愛知淑徳大学)
          伊藤昌亮(東京大学大学院学際情報学府)
○ コメンテーター:五十嵐太郎(東北大学)
          白石草(OurPlanetTV)
○ モデレーター :長谷川一(東京大学)
○ 報告
 「メルプロジェクトの相貌」と題してメルの5年間の活動を振り返るシ リーズも最終回を迎えた。今回のテーマは、3時間では到底足らないと思わ れる「コミュニティ/循環/公共性」という壮大な3つのキーワードから成 る。まず2名の報告者より、メルや自らの行ってきた実践にこれら3つのキー ワードをひきつけながら、実践としての「新しいパブリックな場の創造」と その意図について発表があった。
 小川明子さんは、地域メディア研究の視点から「パブリック・アクセス (放送への市民参加)」の現状を批判的にとらえつつ、「民放連プロジェク ト」や「アジアの不思議−ローカル版」などについて振り返った。東京を中 心に構成されるマスメディアからのイメージに多くの人々が自明的に接して いるなかで、地域における送り手と受け手の循環や公共性はいかにして作ら れるのか。地域内の異文化交流が生み出す「プチ公共性」を説きながら、メ ルに関わるワークショップやプロジェクトを通してローカル・アイデンティ ティが紡ぐローカル・コミュニティの重要性を再考させられたと述べた。
 伊藤昌亮さんは、一昨年および去年のメルプロジェクト・シンポジウムで 来場者を巻き込みながら異様な盛り上がりを見せた「メディア・バザール」 を振り返った。まず企画者の1人として、売り手と買い手としての送り手と 受け手の間を取り結ぶ「流通」システム、そしてそのシステムの「身体化」 に着目したという思惑を説明した。「メディア・バザール」ではモノだけが 売られたのではなく、売り手の発言や行為、もしくは売り手と買い手のやり とりそのものが一つの表現活動となって売買が行われた。「流通」への着目 が、「表現」「流通」「受容」は切り離して考えることができないというコ ミュニケーションの総合性を気づかせることになった。また伊藤さんは、メ ルが行ってきたワークショップのイベント性に見られる一時的自律空間(TAZ) とプロジェクトの継続性・実効性の連関の問題に言及した。
 これらの報告を受けてコメンテーターの白石草さんからは、「毎日がバザー ル」と自らの活動(OurPlanet-TV)を評しながら、オンラインメディアの 運営を支える人と人の直接的な結びつきやコミュニティ、また語られること の少ない資金面の切実さと公共性とのつながりについて指摘した。五十嵐太 郎さんは、都市のイメージや地域の中で人々がふらりと集まる小さな空間に ついて述べた。また、著作権や肖像権の問題から議論を呼んだ映像作品「ワ ラッテイイトモ、」の審査とその後の上映会に携わったことの、「ビデオが 旅をする」ようなオルタナティブな流通体験にも話が及んだ。
 壮大なテーマのもとに行われた今回の研究会では、話題が多岐に渡った。 発言者一人一人の視点における「コミュニティ/循環/公共性」が非常に面 白かったからこそ、逆に、それらが一つのステージに提示された上での議論 の展開はとても難しかったように思う。個人的には、地域のコミュニティに よる実践活動に感心があるので、プロジェクトやワークショップの継続性と 日常生活との関連を、中間的自律空間(!?)のもとに考えてみたいと思った。
(鳥海希世子:東京大学大学院学際情報学府修士課程、メルメンバー)