情報リテラシー論(担当教官:山内祐平)


情報やメディアのリテラシーについて、実践を形作る中で学ぶことを目的とした授業。

メディア・リテラシー、映像リテラシー、情報リテラシー、情報教育など、広く情報化社会のリテラシーについて考察し、それを育てるための教育プログラム(カリキュラム、ワークショップなど)を制作する授業です。

学際情報学府の大学院生には社会人が多く、編集者、CMプランナー、IT技術者など、情報社会の一線で活躍している人がたくさんいます。また、学部から進学してきた人たちも、情報に関連する領域で最先端の研究に従事しています。このような情報に関する知の体系を広く教育の世界と共有し、新しいムーブメントにしていきたいと考えています。

授業では、前半5回でメディア・リテラシーや情報リテラシーといった、情報技術・メディアなどに対するリテラシーをメタファーとして作られた概念について、それぞれの専門家をゲストに招いて説明をしてもらい、相互の関係について考察を行ないます。中盤3回は、大学院生の情報やメディアに関する専門性を教育や学習の実践に展開するための基礎技能として、授業やワークショップのデザインに関する講座です。後半5回では、それぞれの関心領域やトピックにあわせて、情報やメディアのリテラシーについてのカリキュラムやワークショップのプランをたて、実践のパートナーが見つかれば実際にワークショップを実践します。その中で、新しい形のリテラシーの学びの様相について、実践的な考察を行ないます。

この授業で重視しているのは、実践の形に表すということです。メディアや情報のリテラシーに関する議論は、「多様な技術やメディアが存在する時代に、どのようなリテラシーが必要なのか」という点に集約されがちです。しかし、同時にこの議論は、「現在、ここに生きている人たち」の地域や文化に根ざした部分を捨象しがちであり、国家や歴史という桁の視座から語られることが多い。「現場」にでて「実践」という動きの中で考えることによって、大きな桁の視座をもちながらも、地に足のついた教育的コンセプトを生み出すことができるのです。

また、このように実践の形にあらわすことによって、「学びの現場」で働く人たちと連携するための中間言語を持つことができるようになります。これは、大学院が象牙の巨塔の先端ではなく、まさしく、現実社会と連携し、その必要不可欠な部分として機能するために必須なことであると考えています。