東京都プロジェクト(2001−02年度)


東京都生活文化局の委託により2002年度に実施。三鷹市、東京都写真美術館と協同し、社会教育施設におけるメディア・リテラシー教育の実践を行なった。


三鷹プロジェクト

親子によるビデオ制作を通して、地域の公共施設と家族を結びつける実践。

メンバー:見城武秀 安美羅(メルプロジェクト)


■写美プロジェクト

メンバー:水越伸(メルプロジェクト)、村田麻里子(メルプロジェクト)、二木隆洋(駒沢大学部文学部学生)

本実践は、東京都写真美術館と連携して行なった博物館におけるメディア・リテラシーの実践プロジェクトである。博物館はメディアであるという視点に立ち、博物館を青少年のメディア・リテラシーを育む方法として利用するパイロットスタディである。

博物館は展示と人、人と人、情報と人とをつなぐメディアであるだけでなく、歴史的時間と空間を超えて情報が伝達される点やイデオロギー装置として機能している点で、テレビ・ラジオ・新聞・インターネットといったメディアと多くの点で共通している。このプロジェクトでは、博物館が所蔵する作品や蓄積した多様な情報を、十分に活用できるプログラムを開発することで、メディア・リテラシーの新しい枠組みを模索した。

今回は、都下の子供達を募集して休日に実施する公募ワークショップ型と、都下の学校と連携して「総合的な学習」の時間に組み込んで行なう学校連携型の2モデルを実施し、題材もテーマも異なるプランを用意することで教材としての汎用性を高めることを心掛けた。

  • 公募ワークショップ型『写真をみる・よむ・かたる』(*)
    公募ワークショップ型モデルのねらいは、東京都写真美術館の所蔵する写真を使った読み解き作業を通じて、写真というメディアのリテラシーを身につけることにある。作品とどのように向き合い、そこからどのような情報を読み取ることができるか、得た情報をどのように自己表現へとつなげることができるかに重点が置かれている。今回は、1枚の写真を読み解くことからはじめ、最終的には「シークエンス」という概念を、組み写真という一つの美術作品をつくるプロセスを通じて学んだ。

    (*)カリキュラムの原案は、東京大学大学院学際情報学府2000年度夏学期授業「情報リテラシー論(水越伸・山内祐平担当)」で村田麻里子・小野順子・牟田朋美・大瀧友里奈が作成した、メディア・リテラシーを学ぶためのカリキュラム案『Welcome to Our Museum!』である。素材や時間等条件にあわせて異なる構成になってはいるが、基本コンセプトはここでつくられた

  • 学校連携型『メディア遊びで知る映像のルーツ』
    学校連携型モデルのねらいは、メディア遊びやメディア体験を、歴史的・現代的な映像作品の鑑賞・理解へとつなげることで、「映像」のしくみと枠組みを理解し、メディア・リテラシーの基礎的な素養を身につけることにある。普段テレビや映画に触れることの多い中学生に、それ以外の「映像」が存在することを歴史的・科学的観点から考えさせ、身近な問題の再評価へとつなげることは意義があると考えた。

【関連リンク】

●東京都写真美術館:http://www.tokyo-photo-museum.or.jp/