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メルプロジェクト・メールマガジン
『メルの環』2003年5月号

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メルプロジェクト・メンバーのみなさまへ

あれよあれよという間に連休に突入しましたが、土日と飛び石と連休と、どうも中途半端な今年のゴールデン・ウィーク……休みだ休むぞ休まねば、と毎年ながらヘンな意気込みがただよう時期ですけれども、みなさまいかがお過ごしでしょうか。今月号は力のこもった寄稿のほか、読書案内など、長文失礼のメルマガとなりました。どうぞお楽しみください!

□メルプロジェクト・プロジェクトリーダー
 市川克美(NHK番組制作局)    境真理子(日本科学未来館)
 菅谷明子(経済産業研究所)    林直哉(長野県立梓川高校)
 水越伸(東京大学大学院情報学環) 山内祐平(東京大学大学院情報学環)

では、今月号の内容です。

━━━━━━━━━━『メルの環』2003年5月号  目次━━━━━━━━━━━

メルプロジェクトからのお知らせ

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 ◆ メルプロジェクト 5月公開研究会のご案内 

 ◆ メルプロジェクト 4月公開研究会がひらかれました

ニュース/ご案内など

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 ◆ 東海地方はパブリック・アクセスの拠点となるか? 
            〜〜「あくせす」からの熱い新情報

 ◆ 情報デザインとメディア論的実践の相性はいかに?
       〜〜多摩美術大学「情報デザイン演習」のチャレンジ

 ◆ 5月8日の「ニュース23」に注目!
       〜〜熊本の「住民ディレクター」活動が放映されます

 ◆ 「対話プロジェクト」をご存知ですか
       〜〜最新技術で世界を結ぶ、アフガン・イラクとの対話

 ◆ ゴールデン・ウィークのおともに……
           〜〜メルプロジェクトの読書案内

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メルプロジェクトからのお知らせ

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◆◆ 5月公開研究会のご案内 ◆◆

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メルプロジェクト定例の公開研究会を下記の要領で開催します。今回は、メルのプロジェクトリーダーのひとり、新著の刊行に意気込む菅谷明子がかねてからテーマとしてきた「図書館」について、発表を行ないます。公開研究会はどなたでもご参加自由です。急なご案内で恐縮ですが、みなさまお誘い合わせのうえ、ふるってご参加下さい。

  2003年5月メルプロジェクト公開研究会

○ 日 時  5月17日(土)午後3時から5時まで
○ 場 所  東京大学本郷キャンパス
        大学院情報学環暫定建物二階会議室
        <
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp>の地図を参照して下さい
        緊急の場合には、水越(070-5540-4540)までご連絡ください
○ 発表テーマ  「公共コミュニケーションメディアとしての図書館
                     〜ニューヨークの事例から」
○ 発表者 菅谷明子
○ 概 要
……えっ、これが図書館? アメリカの公共図書館は、地域の情報センターであり、IT基地であり、何より市民の潜在能力を引き出すための情報支援や地域コミュニティ作りを積極的に行っている公共的なメディアです。起業や芸術をサポートしたり、情報リテラシー教室、医療情報の提供や子どもの宿題ヘルプのほか、同時多発テロ直後にはウェブサイトを通じて地域情報を提供するなど、実に多様なサービスを行っています。今回は「未来をつくる図書館」(岩波新書)刊行にあたり、これまで約5年間にわたって取材を行ってきたニューヨーク公共図書館をテーマに、日本のIT情報化に欠けている視点をふまえながら、公共的なメディア空間の可能性について考えてみたいと思います。(菅谷明子)

みなさまのご参加をお待ちしています。どうぞお楽しみに!

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◆◆ 4月公開研究会がひらかれました ◆◆

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2003年1月11日(土)、東京大学大学院情報学環でメルプロジェクト1月公開研究会を実施しました。今回の出席者は約40名。合計5時間半(!)にわたり、「メディア表現論」報告会・ディスカッションがおこなわれました。

メルプロジェクト 4月公開研究会

○ 日 時  4月5日(土)午後1時〜6時30分
○ 場 所  東京大学大学院情報学環 会議室
○ 参加者  約50名
○ 内 容  2002年度「メディア表現論」報告会
○ 報告内容と議論について

 2002年度東京大学大学院情報学環冬学期に行われた『メディア表現論』(水越伸担当)の成果発表がおこなわれ、発表者を含めおよそ50名の参者のあいだで活発な討議が交わされた。
 最初に、この授業を担当する水越氏から、開設時に「メディア表現論」と名付けたもののどのように展開していくのか不安な点があったが、3年間行うにしたがい「メディア表現」の領域が必要な分野であると認識するようになった経過が説明された。ここで行う「メディア表現」は、いわゆるアート系のメディア表現ではなく非常に広い意味で考えており、市民の活動の中で実践し応用可能なプログラムをめざしているという。つづいて、5つのグループが実践を通じて得た知見が、ビデオやパワーポイントを使って報告された。

□報告内容

1)「コミュニティFM局の活性化に向けた取り組みのご提案」
 阪神淡路大震災以来、防災を目的としたコミュニティFMが各地に誕生した(2003年1月現在161局)。その約半数の局にリサーチし、そこから見える「今後10年のコミュニティFMの可能性」が発表された。
 その運営実態は、「FMくしろ」など活発に活動している一部の局を除いて、概ね少ない人、少ない予算(スポンサー不足)で、オリジナルコンテンツの制作どころではない。コンテンツの8割以上をミュージックバード、J−WAVEなどからの番組提供でまかなっており、設備面からも本当に災害時に機能するか不安な局もあると報告された。
 そのコミュニティFMの活性化に対して、限られた聴取者を対象にしたメディアの特性を活かして、

 ○区役所や病院待合室などの公共施設で常時放送し、聴取者を拡大する
 ○区域内の学校の情報やミニ授業など加えることで情報の質を高める
 ○ミニコミ誌やウェブを併用した展開
 ○「私たちのラジオ」として、地域ボランティアによるコンテンツ制作
 ○コミュニティFMの協会以外に、実質的に機能するネットワークを構築しコンテンツの共同放送を行う

といった提案があった。

2)「リレーでつなごう! ねんどアニメ」
 今年3月のメルプロジェクト・シンポジウムで行った「ねんどアニメ」のリレー制作の実践についての報告。
 仕掛けは、スタッフがつくった課題アニメーションを第1話として、参加チームが連歌のように物語を展開していくというもの。参加チームはA班とB班に分かれ、2つの道筋でリレーされていくよう設計されていた。
 とても楽しい実践ではあったが、機材の取り扱い説明もふくめて1チームにつき1時間45分という時間配分は短すぎて、年齢の低い参加者には趣旨が理解できなかったという反省点も報告された。

3)「あそび★わーくしょっぷ」
 「お茶の水女子大学付属中学校」の6人と「コンピューターおばあちゃんの会」の6人のシニアの人たちが、それぞれの遊びを紹介し、交換するワークショップ。異世代間の理解を深めながら、ワークショップの様子と未来のあそびの提案をウェブ新聞に発表するという実践である。
 シニアの時代と現代とで、共通の原理をもった遊び(たとえばベーゴマとベイブレード)をお互いに教え合いながらワークショップを行う。そこから、操作とテクニックに対する中学生たちの発見(ベーゴマを回すことの難しさとおもしろさの発見)がシニアに対する尊敬に、シニアによる新しい遊びの理解が子どもたちを理解することに、つながった。
 また、その交流を経て「未来の遊び」を設計し、ウェブ新聞で公開するという仕掛けは、中学生にとっては様々なイメージが沸き、楽しかったようだ。株式会社ブイ・キューブから提供された「ウェブ新聞作成ソフト」については、可能性については肯定的であったが、この実践の設計上ではどのような効果があるのかを指摘する意見もあった。

4)「アジテーションをしよう」
 東京学芸大学付属竹早中学1年生D組とともに、公共的な空間でアジテーションをする楽しさに気づいてもらう実践を行った。実践のまとめは10分ほどのビデオにきちんと編集されており、「大学院生が中学生を相手に授業を行いながら苦悩する姿/中学校の担任の先生に助言を受けながら試行錯誤をつづけ、最後にはとても盛り上がるアジテーションの発表会が成立していく過。」が、参加者にはわかりやすかった。教育現場では表現することの重要性が説かれているが、どんな素材や仕掛けが生徒たちを盛りあげたのか、考察を求める意見もあった。

5)「湯けむり事件の謎」〜地獄編〜
 情報学環夏学期に行われた「情報リテラシー論」で実践した「湯けむり殺人事件の謎」(子どもたちが取材と記事づくりを体験するワークショップ)は、昨年、NHK・民放共同のメディア・リテラシー番組に取り上げられた。テレビ番組化を通じて、被取材者(ワークショップ実践メンバー)と番組制作者(テレビ局関係者)の間に起こるギャップを少なくするための5ヶ条を提案した。
 番組化のために、メンバーはワークショップの設計に細部の変更を施さねばならなかったこと、番組放送の前に視聴できなかったことを説明し、テレビ番組を共同制作することの意味はどこにあるか、用語・制作方法などの比較をしながら問題点をあげた。その体験を通じて、「被取材者のために『こんなはずじゃなかった』を防ぐ5ヶ条」を提案した。
 参加者からは、「被取材者でも共同制作でもない『制作協力』という立場が生まれており、その対応を放送局も考えて行かなくてはならない」「制作者が被取材者とコミュニケーションを取っていくのは当然のこと」など、送り手側の問題としてとらえる意見もあったが、「番組に問題を感じているのであれば、自分たちならばどのように作るという対案を示すべき」という被取材者側の対応についての意見もあった。
 最後に授業担当の水越氏から、「テレビの制作現場では一般市民と共同で制作することなど考えられておらず、今回の番組は、制作者の対応も被取材者にたいして協力的であり、番組自体もよくできていたと思う。新しい制作方法について前向きな提案がほしかった」とコメントがあった。
 いずれの発表も実践のうえに構築されており、発表方法・内容ともに多彩で、参加者にとっても様々なインスピレーションが沸く発表会で あった。(林直哉)

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ニュース/ご案内など

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 ◆ 東海地方はパブリック・アクセスの拠点となるか? 
            〜〜「あくせす」からの熱い新情報

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 名古屋で活動を進めている市民団体「市民とメディア研究会あくせす」では、メルプロジェクトメンバーでもある立命館大学の津田正夫さんを先頭に、メディアへの市民参加などについて学習会を開くなど活動を進めてきました。これらが呼び水となって、東海地方各地のケーブルテレビが市民参加型番組を編成しはじめたり、学生によって『名古屋若人報道局TOP』が結成され、『目で聴くテレビ東海版』などの映像制作がはじまるなど、パブリックアクセスに関する様々な試みが芽吹き始めています。
 こうした地域メディア側の気づきと市民側の発信能力の向上という一連のうねりは、たとえば、地上波である三重テレビにも及んでいるようです。同局では、2002年4月から、毎週水曜日の夕方ワイドの中で、県下の学校放送部やNPO、個人が取材・制作した映像を流し、スタジオで生出演してレポートしてもらう『よーい、スタート!』という15分程度のコーナーをつくりました。様々な年代、立場の人がそれぞれの角度からレポートすることで、県民の目線で「三重県の今」を探るという主旨です。これまでにも「韓国からの留学生と兵役」「車椅子」などのテーマでリポートが寄せられていて、地上波民放番組のなかで異彩を放っています。また、このコーナーを担当される記者さんも、ふだんは取材相手としてしか接することのない市民との交流を通して、様々なことを感じておられるようです。ご興味のある方は

■三重テレビ放送「取材秘話と裏話」

http://www.mietv.com/writer/38.html
http://www.mietv.com/writer/48.html

などをご覧になってみてください。

 さて、「あくせす」の新情報ですが、月に一度の学習会のほか、この秋には、学生の映像祭や市民メディアの全国交流会を開こうという計画もあがっているなど、これから名古屋がパブリックアクセスの中心地になっていきそうな予感!? まだ工事中の部分も多いのですが、リニューアルしてとっても素敵になったウェブサイトにご注目下さい。さあ、このアドレスをあなたの「お気に入り」に!

■市民とメディア研究会 あくせす

http://access.tcp.jp

(小川明子・愛知淑徳大学)

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 ◆ 情報デザインとメディア論的実践の相性はいかに?
       〜〜多摩美術大学「情報デザイン演習」のチャレンジ

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 この春から夏まで、水越伸、長谷川一・村田麻里子(ともにメルプロジェクトメンバー、東京大学院情報学環・学際情報学府博士課程)の3名のチームが、多摩美術大学情報デザイン学科の「情報デザイン演習」を担当します。
 同学科は、メルプロジェクトのメンバーでもある須永剛司さんや永井由美子さんらによって1998年に創設された、先端的なデザイン研究の中心地。「モノ」にフォルムを与えるという従来のデザイン概念を拡張し、「出来事」を可視化し組織化していくものとして、「デザイン」の再定式化をめざしています。そのため教育カリキュラムも、認知科学的要素がふんだんに盛り込まれるなど、既往のものとは大きく異なる特徴的な構成になっています。
 わたしたちの役割と目的は、そこに、「出来事」を成立させている時空間を社会的・文化的・歴史的な視座からクリティカルに読み解く観点をいかに情報デザインの枠組みに涵養(かんよう)するか、という点にあります。それも、理屈としてではなく、実践的に。
 とはいえ、なにしろほとんど前例のないチャレンジングな試みゆえ、まるっきり暗中模索というのが実情です。毎回、授業が終わると「つぎ、どうしようか?」と悩みに悩んでいる。でも学生たちは目を輝かせて課題に取り組み、わたしたちと一緒に考えて、悩んでいます。うまくいけば、これまでに蓄積してきたメディア論的な実践を情報デザイン教育につなげる道筋を見出すことができるかもしれません。
 成果は7月のオープンキャンパスで発表される予定です。

(長谷川一・東京大学院情報学環・学際情報学府博士課程)
(村田麻里子・東京大学院情報学環・学際情報学府博士課程)

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 ◆ 5月8日の「ニュース23」に注目!
          〜〜熊本の「住民ディレクター」活動が放映されます

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熊本の岸本晃さん(有限会社プリズム http://www.prism-web.jp/)たちの「住民ディレクター」活動が5月8日のTBS「ニュース23」で紹介されます! ニュース23のキャスター筑紫哲也さんはここのところ「スローライフ」をキーワードとしており、同番組は5月5日からの1週間、いつもより時間を30分延長して「Go Slow! スローで行こう」 と題した特番を組んでいます。まち創り、そして地域情報の発信をおこなう住民ディレクターのストーリーが放映されるのは、第4夜めの8日「こころを伝えるニュース」特集においてです。番組の特集趣旨は、「スローで心を伝えるニュースの必要性を説き、メディアのあり方を問い直す」。今回は、人口4000人の山江村で活動する住民ディレクターが紹介される予定です。さあ、テレビにかじりつきましょう!

 「山江村の住民ディレクター」

 ○ 放映日 5月8日
 ○ 番組  TBS ニュース23 「こころを伝えるニュース」特集にて
      (番組の前半に放映予定)

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 ◆ 「対話プロジェクト」をご存知ですか
       〜〜最新技術で世界を結ぶ、アフガン・イラクとの対話

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−−地域情報研究所(ARIAS: http://www.e-tiiki.net)の長岡素彦さんから水越伸さんにお知らせいただいた情報を参考にしてご紹介します−−

「対話プロジェクト」は、衛星電話やテレビ電話をつかい、リアルタイムで双方向コミュニケーションをおこなう世界規模のプロジェクトです。NGOで活動する小川直美さんたちにより、「アフガン対話プロジェクト」「イラク対話プロジェクト」がおこなわれています。2002年6月にはアフガニスタンのカブールと神奈川県を、2003年2月にはイラクのバグダッドと埼玉県の飯能を結び、国境を越えた高校生同士の平和をめぐる対話が実現しました。

■「アフガン対話プロジェクト」

http://www.jca.apc.org/taiwa/afghan.html

 世界を知る術や自らを知らせる術を持ちえない環境に生きる人々、困難な状況を抜け出すために世界からの理解と関心を必要としている人々、異なる習慣や価値観をもつ多様な人々……私たちは「アフガン対話プロジェクト」の経験を、出会いと相互理解と共感の波紋を、もっと広げ ることに役立てたいと思います。ひとつひとつの小さな「対話」が、平和な地球社会につながることを願って、様々な地域と結ぶ「対話プロジェクト」の展開を考えていきます。(サイトより)

1992年から世界各地の情報通信基盤整備をボランティアで行っているBHN(Basic Human Needs)テレコム支援協議会は、この「アフガン対話プロジェクト」の協力者の一人です。下記ページには、プロジェクトの概要がわかりやすく説明されています。

□「BHN アフガン対話プロジェクト」

http://www.bhn.or.jp/jp/J-19/J-19-8.htm

■「アラビアンないと 2003(イラク対話プロジェクト)」

http://iraq2003.yeyey.net/

  はるか昔、シェラザード姫は暴君に殺されないように、夜な夜な物語を語り続けました。命がけの寝物語、それが「千夜一夜物語、アラビアンナイト」です。そして、イラクの地が攻撃されようとしている今、人々がそれぞれの物語を語りはじめます。今宵、ご覧にいれますのは、ひとりひとりの短くて、いつ果てるとも知れぬ物語.....。
  物語づくりにご協力ください!(サイトより)

「イラク対話プロジェクト」は毎日新聞もとりあげています。

□MAINICHI INTERACTIVE 2003/02/27
「日本とイラクの高校生、テレビ電話で平和語る 」

http://www.mainichi.co.jp/digital/network/archive/200302/27/8.html

「対話プロジェクト」が実現できたのは、今回のイラク戦争でも活動が目立ったフリーのビデオ・ジャーナリストの人たちも使用する機材の駆使によるものです。2002年3月、シンクタンクの文化環境研究所が、ドキュメンタリー・ディレクター集団DNAの渡辺裕一さんの活動をとりあげました。渡辺さんは、これら二つの対話プロジェクトにもたずさわっています。記事「アフガン戦争取材と報道革命」では、次のように語られています。
 「独立放送局で世界と勝負! たったこれだけだ。これだけの機材なら、一人で十分運べるし、まだ高価なのは間違いないが、個人で入手できなくはない。たったこれだけ持って行けば、世界中どんな所でも、いつでも、ニュース発信が可能になったのだ。こうなってくると、単に報道の方法論が変わっただけでは済まない。従来の報道の枠組みや、メディアのあり方に大きな変化を促す「革命」的事態が出現しているのだ。もちろん重要なのは、何を取材し報道するのか、その中味。また、取材地の外から取材者をバックアップしたり、金銭的なことをクリアーする、複数のスタッフがいなければ、現実的には取材は成り立たないだろう。でも、ついに、BBCやCNNと勝負できる、インディペンデントでも世界で勝負できる時代が到来したのは間違いない。これで、やらなくてどうする! 」

この記事にはビデオや衛生電話などの機材についての説明もあります。

□ 文化環境研究所 2002/03/11
「アフガン戦争取材と報道革命」

http://db.bunkanken.com/journal/journal_data.php3?id=58

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 ◆ ゴールデン・ウィークのおともに……
           〜〜メルプロジェクトの読書案内

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連休のおともにと言っても、下記3冊のうち2冊は連休以降の刊行でした。すみません……ともあれ、春の出版ラッシュ第1弾、メルプロジェクトメンバーの新刊書をご紹介します。学び、出版、図書館、と多岐にわたるテーマに取り 組んだ3人による3冊。いますぐ、そして5月19日、6月20日にも書店へ!

■『デジタル社会のリテラシー

   ―― 「学びのコミュニティ」をデザインする ――』

  山内祐平
  (岩波書店/2,300円/4月24日刊行/ISBN 4000240048)

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 あなたの情報教育,まちがっていませんか? ――2003年春、高等学校で「情報」教科が必修になり、小中学校でも情報教育が導入された。しかしいま、教育現場は混迷と混乱にあふれている。情報化社会に求められる真の「リテラシー」とはなにか、そのための学びの場をどうつくるか。豊富な調査資料と斬新な視点で提案する。

■『出版と知のメディア論──エディターシップの歴史と再生』

  長谷川一
  (みすず書房 /3,500円/5月19日発売/ISBN 4622070294)

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 〈出版〉の変容は、〈知〉の形の変遷とどのような相関関係があるのか。電子化、大市場化を迎えた、かつてない激変の下、出版はどこに向かっているのだろう。大きな産業化の流れに呑み込まれつつある出版の全体状況を脚睨し、その原点と可能性を問う1冊。歴史と現在を精確に捉え、世界と日本の出版の行方を展望する画期的力作。

■『未来をつくる図書館 ―ニューヨークからの報告』

  菅谷明子
  (岩波新書/700円/6月20日刊行/ISBN 4004308372)

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 ビジネスや芸術支援、医療情報の充実などで世界に知られるニューヨーク公共図書館。大学院レベルの情報センターと日常生活をサポートする地域密着の分館、独自イベントやITを駆使した情報提供はどう推進されているのか。個人の力を伸ばしコミュニティを活性化させる「市民が主役の情報化」の意味と可能性を探った示唆に富む報告。

(価格はすべて本体価格です)

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メルプロジェクト・メールマガジン『メルの環』は、東京大学大学院情報学環「メルプロジェクト」メンバーのみなさまにお送りしています。このメールマガジンについてのご意見やお問い合わせは下記までお願いいたします。

 水越伸(メルプロジェクト・東京大学大学院情報学環)

 shin@iii.u-tokyo.ac.jp

『メルの環』編集担当

 松井貴子(水越研究室アシスタント)
 上杉嘉見(名古屋大学大学院) 内川奈津子(早稲田大学) 矢久保飛鳥(立命館大学)

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         東京大学大学院情報学環「メルプロジェクト」
              <
http://mell.jp/>

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        Media Expression, Learning and Literacy Project
   on Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo
       Copyright (C) 2002 MELL Project All Rights Reserved.

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