Media Expression, Learning and Literacy Project
on Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo



 【記録】 メルプロジェクト・シンポジウム2006:メルプロジェクトの播種(はしゅ)
 【Report】 MELL Project Symposium 2006: Seeding of the MELL


ごあいさつ
 メルプロジェクト(Media Expression, Learning and Literacy Project)は、日本のメディアの生態系をより多様性のあるものに組みかえ、その中のあちこちに学習やコミュニケーションのコミュニティを生み出していくことをめざして、2001年1月にスタートした、ゆるやかなネットワーク型のギルド集団でした。
 この企ては当初から、5年間限定で活動すると明言していました。その約束どおり、2006年3月のシンポジウムをもって幕を閉じました。
 この5年の間、80余名のメンバーは、700名前後のサポーターに支えられつつ、約20のサブプロジェクト、約10の関連プロジェクトを展開し、42回の公開研究会、6回のシンポジウムをこなし、6冊の本をまとめることができました。文字通り全力疾走でした。
 これまでメルプロジェクトへのきびしいご批判とあたたかいご支援をくださったすべてのみなさまに、心からお礼申し上げます。みなさんの支えなしには、この活動はけっして成り立ちえませんでした。本当にありがとうございました。
 メルプロジェクトとしての活動は、あと一冊の本の出版をのぞき、これで終わりです。しかしこの企てで花開いたメディア表現やリテラシーのアイディアやプロジェクトの数々は、綿毛のついた種子となってあちこちに飛散し、さまざまな地域やメディアのなかに根をおろし、ぱっちりと芽吹きつつあります。メルの拠点となった東京大学情報学環からは、あらたな球根もほこほこと生み出されつつあります。

 すばらしい5年間でした。
 またお会いしましょう。遠くない将来、世界のどこかで。
水越先生
2006年3月
メルプロジェクト・コーディネーター
水越伸

月4・5日に開催されました、メルプロジェクト最後のシンポジウム「メルプロジェクトの播種(はしゅ)」は、約250名の方々にご参加いただき、無事終えることができました。多くのサポートをありがとうございました。メルプロジェクトの終わり/始まりを迎えるにあたり、銀河系をメタファーとしながら、楽しく、ポップに、そしてとことん真剣に、日本のメディアの生態系のこと、メルプロジェクトのこれまでのこと、これからのアジアのメディア・リテラシーについて論じ合う場となりました。
 メルプロジェクトの種子がアジアのあちらこちらで根をおろし花開くのもきっと遠くない。終わるさびしさよりこれからに胸膨らむ、そんな未来に広がるシンポジウムだったと思います。
The last MELL Project Symposium 2006 "Seeding of MELL" was held in Tokyo on 4 - 5 March, attended by over 250 people. Thank you so much for your support. The following is the report of what we did in those 2 days.


■1日目 3月4日(土) 総合司会:河西由美子(玉川大学) Day 1 March 4th(Sat) Chair: Yumiko Kasai (Tamagawa University)
Opening Session
13:00〜13:30 開会のごあいさつ Opening Session
川瀬達也、北村順生(新潟大学) Tatsuya Kawase, Yorio Kitamura(Niigata University)
 

‘The Epoch of Communication and Design’
‘The Epoch of Communication and Design’
‘The Epoch of Communication and Design’
13:45〜15:45 パネル・ディスカッション「コミュニケーション&デザインの時代」
 Panel Discussion ‘The Epoch of Communication and Design’
・登壇者:小林傳司(大阪大学コミュニケーション・デザインセンター)、高宮由美子(NPO子ども文化コミュニティ)、本橋春紀(日本民間放送連盟番組部)、吉見俊哉(東京大学大学院情報学環)
・司 会:境真理子(江戸川大学マスコミ学科)、村田麻里子(京都精華大学人文学部)
・Speakers: Tadashi Kobayashi(Center for the Study of Communication-Design, Osaka University) Yumiko Takamiya(NPO Community of the Culture With & For Children) Haruki Motohashi (The National Association of Commercial Broadcasters in Japan) Shunya Yoshimi (Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo)
・Chairs: Mariko Sakai (Dept. of Mass Communication, Edogawa University) Mariko Murata (Faculty of Letters, Kyoto Seika University)
 メルプロジェクトを一つの惑星にたとえるならば、その外側にどのような銀河系があるのか、さらにその銀河系がより広い銀河系のどこに位置付いているのか。循環型地域社会、市民参加型活動、専門家と市民のコミュニケーション、グローバルなNGO・NPO、大学の社会連携活動などの深化や発展。それらに深く関わり、異なる領域にいて同じような志を持っている方々にご登壇いただき、人やものごとの関係性をダイナミックに可視化する「カンブリアン」システムを用いて、それぞれの関係の網の目をたどり、結びつけ、新しい時代のコミュニケーションをいかにデザインしていくかについて議論を展開しました。 報告リポート>>
If we were to describe MELL project as one planet, what kind of galaxy surrounds it, and where, in the larger galaxy, does that galaxy take place? Circulatory local society, public activities, communications among professionals and citizens, NGOs and NPOs, collaborations between universities and society, etc. … Our members are committed to activities from so many different fields, and yet they share a vision. In this session, we discussed how we could design and connect such communications, dynamically visualizing these relationships through the ‘Cambrian’ system.

Workshop! Galaxy of ‘Communication and Design’
Workshop! Galaxy of ‘Communication and Design’
Workshop! Galaxy of ‘Communication and Design’
16:00〜17:30 ワークショップ! 「コミュニケーション&デザイン」の銀河系
 Workshop! Galaxy of ‘Communication and Design’
・カンブリアンジョッキー:水島久光(東海大学文学部)、林田真心子(東京大学大学院学際情報学府)
・英語実況:河西由美子
・差配:MoDeプロジェクト[安斎利洋&中村理恵子(システム・アーティスト)、飯田豊・伊藤昌亮・鳥海希世子・林田真心子・古川柳子(東京大学大学院学際情報学府)]
・‘The Cambrian Jockeys’: Hisamitsu Mizushima (Faculty of Letters, Tokai University) Mamiko Hayashida (Graduate School of Interdisciplinary Information Studies, The University of Tokyo)
・English commentary: Yumiko Kasai (Tamagawa University)
・MoDe Project [Toshihiro Anzai & Rieko Nakamura (system artists), Yutaka Iida, Masaaki Ito, Kiyoko Toriumi, Ryuko Furukawa (Graduate School of Interdisciplinary Information Studies, The University of Tokyo)
 ディスカッションでできあがるのは、新しい市民社会的な活動の銀河系のようなネットワーク。このセッションでは、この銀河系をさらに展開していくために、会場に来られたすべてのみなさんにリアルタイムで参加してもらうワークショップをおこないました。誰と誰が何を共有し、どのような差異をはらみ、今後いかなる協働が可能かといったことが、ビジュアルな仕組みとバザール的なやりとりのなかで明らかに……。 報告リポート>>
Panel discussion is a way to open up a new network of social and public activities. This was an on-site session where participants of the symposium all took part to develop such network. Who shares what with whom, and what are the differences? What are the possibilities of collaboration? The outcomes were shown in a bazaar-like style.

「パーティ!パーティ!」
18:00〜19:30 パーティ!パーティ!(懇親会) Party! Party!
・司会:山内千代子(青森放送)
・差配:鳥海希世子&武田安恵(東京大学大学院学際情報学府)
・Chair: Chiyoko Yamauchi
・Coordinators: Kiyoko Toriumi, Yasue Takeda (Graduate School of Interdisciplinary Information Studies, The University of Tokyo)
 


■2日目 3月5日(日) 総合司会:河西由美子(玉川大学) Day 1 March 4th(Sat) Chair: Yumiko Kasai (Tamagawa University)
MELL Reflection
MELL Reflection
MELL Reflection
10:00〜12:00 メル・リフレクション:5年間の軌跡をたどる
 MELL Reflection: following the five year tracks
・司 会:上田信行(同志社女子大学)、林直哉(長野県梓川高等学校)
・登壇者:山内祐平、水越伸、竹内希衣子・市川克美、内川奈津子、中森謹重、黄朝煕、宮尾久枝、今村正大、清水宣隆、春田亮介、中村純子、村田麻里子、坂田邦子、ペク・ソンス、酒井俊典、藍川利一、井上史子、佐藤翔子、崔銀姫、小川明子、長谷川一、呉翠珍/Sophia WU、劉雪雁
・Chairs:Nobuyuki Ueda (Doshisha Women’s College of Liberal Arts) Naoya Hayashi (Azusagawa High School, Nagano Prefecture)
・Speakers:Yuhei Yamauchi, Shin Mizukoshi, Kieko Takeuchi, Kasumi Ichikawa, Natsuko Uchikawa, Kinju Nakamori, Hwang Johee, Hisae Miyao, Masahiro Imamura, Nobutaka Shimizu, Ryosuke Haruta, Sumiko Nakamura, Mariko Murata, Kuniko Sakata, Seongsoo Baeg, Shunsuke Sakai, Toshikazu Aikawa, Fumiko Inoue, Shoko Sato, Eunheui Choi, Akiko Ogawa, Hajime Hasegawa, Sophia WU, Xueyan Liu
 「カンブリアン」システムと映像素材を活用し、メルプロジェクト過去5年の軌跡をたどりました。アカデミーショーのように(!)、さまざまなプロジェクトの関係者が入れ替わり立ち替わり壇上に現れて報告をしました。 報告リポート>>
Using the Cambrian system as a visual, we followed the tracks of our 5 year project. The members talked in relay style (just like the academy show!)

MELL Project Tokyo Manifesto!
MELL Project Tokyo Manifesto!
MELL Project Tokyo Manifesto!
13:00〜15:50 メルプロジェクト東京宣言! MELL Project Tokyo Manifesto!
・登壇者:呉翠珍/Sophia WU(台湾政治大学)、水越伸(東京大学大学院情報学環)、佐倉統(東京大学大学院情報学環)、陳世敏(台湾政治大学)
・コーディネーター:山内祐平(東京大学大学院情報学環)
・通訳:劉雪雁
・Speakers: Shih-Min Chen (Taiwan Chengchi University) Sophia WU (Taiwan Chengchi University) Shin Mizukoshi (Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo) Osamu Sakura (Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo)
・Coordinator: Yuhei Yamauchi (Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo)
・Interpreter Xueyan Liu
 まずは前日のワークショップの成果をもとにメルプロジェクトの相貌をふり返りました。
 昨今の保守化し単純化する社会・政治情勢、メディア情勢、教育現場のありようを問題として指摘しつつ、メディア・リテラシーをどのようにとらえていけばよいか、どのように取り組んでいけばよいか。東アジアにおけるその指針を指し示すためのセッションとなりました。
We started off this session by looking back at various outcomes of MELL Project, using the workshop result of day 1. Current situations in social, political, educational and media-related arenas are becoming more and more conservative and simple-cut. This session talked over how we could deal with such circumstances in East Asia from a media literacy point of view.

Sum up
15:50〜16:00 しめくくりのごあいさつ Sum up
水越伸(東京大学大学院情報学環) Shin Mizukoshi (Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo)
 

●MELL project シンポジウム2006 実行チーム

総括:長谷川一・阿部純
会計:松井貴子
広報:境真理子
予稿集:加島卓・溝尻真也
ポスター:永井由美子
受付・懇親会:鳥海希世子・山内千代子・武田安恵・薗田恵美・胡暁蕾・キムヨニ・紀湘林ほか
技術:飯田豊・反中望・光岡寿郎ほか
海外担当:河西由美子・黄朝煕・劉雪雁
カンブリアン・システム:安斎利洋・中村理恵子・飯田豊・林田真心子・伊藤昌亮・鳥海希世子・古川柳子(Mobiling & Designingプロジェクト)
記録:五嶋正治・土屋祐子・村井明日香・井上雅子・見城武秀・北村順生・藍川利一・渕一憲・豊島仁・斉藤祐也・本田浩ほか

コーディネーター
水越伸


MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006
MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006
MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006MELL project シンポジウム2006